top of page
Recent Posts

アカデミア ムジカ ヴィエナ国際音楽コンクール(オーストリア)ソロ部門第3位受賞

Cello独奏曲である「Elegy」がアカデミア ムジカ ヴィエナ国際音楽コンクール(オーストリア)で3位を受賞致しました。拙作を初演して下さった松本ゆり子先生には、様々なアドヴァイスをいただき、チェロという楽器の可能性を肌で感じる機会をいただいた。心より感謝申し上げたい。




解説:

全体に亘り短2度(or 短9)、増4度、完全4度を作動原理として展開していく。この3要素は和声的な解決延引を惹起せしめるための典型的な措置の一つであり、20世紀に頻出した動機操作法の変容種といっても差し支えない。グラジュアルな音高の連続(半音階とグリッサンド)と離散的な跳躍音型が頻出するのは、「ソーシャルディスタンス」から来る、緊張・弛緩の音楽的メタファーで、楽曲全体のディスクールに寄与している。 コーダ部でようやく調性が快復し、長い保続音に支えられたのち、G majorで幕を閉じる(Ⅳ→Ⅰ:アーメン終止)。 2020年に作曲されたことから、タイトルに関して多くを語る必要は無いように思われる。音楽に携わる人間の一人として、愚生なりの祈念とも哀惜ともつかない、収まりの悪い感情を吐露した結果、Elegyとなった。

Comments


bottom of page